
中国・吉林省の延辺朝鮮族自治州・延吉を訪れた出張。 この街は朝鮮族文化が色濃く残る場所でありながら、中国東北地方の食文化も楽しめるグルメの宝庫である。
いつも中国を訪れると中華料理ばかりだが、今回は特に朝鮮料理も加わり、食べた中で特に印象に残ったのが、冷麺・温麺といった料理である。 さらに、地元の人々の「台所」ともいえる西市場(シーチャン / 西市场)では、珍しい食材を目にすることができ、延吉の食文化を肌で感じることができた。
ダントツで美味しかった冷麺


延吉名物といえば、冷麺である。 韓国の平壌冷麺とは異なり、そば粉を使った黒っぽい麺が特徴的である。韓国冷麺よりコシが強く、消化がいいのか、たくさん食べても胃もたれしないのも魅力である。
スープは牛骨や鶏のダシが効いたあっさり系で、ほんのり酸味があり、ピリ辛にするとさらに美味しくなる。
🥢 おすすめの食べ方
- オーダー時に辛さを選べる。まずはそのままのスープの旨味と麺の風味を味わう。
- 辛いのが好きな方は、徐々に辛味を加えて、自分好みのバランスに調整する。
- 鍋包肉という豚肉に衣をつけたサクサクのお肉を汁に浸して食べるのもおすすめ。鍋包肉自体をまずはそのまま食べてサクサク感を味わい、次は冷麺の汁で浸して食べる。
🔥 さらに辛くしたい場合には、お好みで辛味を加えると味変が味わえる。
冷麺に中華料理の炒め物を一緒にオーダーするのも、新鮮。こちらの料理も本当に美味しかった!


体が温まる温麺

寒い地方ならではの温麺も、今回の出張で特に印象に残った料理である。 特に食べたのは「頭道(トゥダオ)」地方の温麺であり、冷麺とは一味違った優しい味わいのスープが楽しめる。ただ地元の人からすると、温麺も辛い味が美味しいそう。ただこのスープの辛さは後からじわじわ効いてくるタイプ。まずは辛味を入れずに、下記のトッピングで、味を調整するのもオススメ。冷麺同様、鍋包肉を一緒に食べると、また違った味わいを楽しめる。
🥢 ポイントはこのトッピング! 👉 大根の細切り辛漬けを入れることで、一気に味が引き締まる。 シャキシャキとした食感とピリ辛のアクセントが、温かいスープと絶妙に合う。


寒いところで一際美味しい火鍋


寒いエリアの延吉ではやはり外せないのが火鍋である。
以前は大きな鍋で、みんなで1つの鍋をつついて食べるのが定番だった火鍋も、今はそれぞれ各自が小さなMY 鍋で食べる。鍋のスープもお好みに応じて、四川火鍋のような激辛スープ、あっさりとした薬膳スープから1種類、2種類と選べる。その土地ならではの珍しい野菜やキノコ、肉類を入れて、栄養バランスも満点。寒い土地ならではの、体が芯から温まる料理だ。ちなみにつけるタレも自分でアレンジ。私が好きなのは、ゴマだれにパクチーをたっぷり入れるのが好み。
肉を大胆に串刺しした烤串


延吉エリアでは、地元の牛肉を大胆に串刺して、独特のタレをつけた食べる烤串もよく食べられている。タレは醤油ベースで多分オイスターソースが入っているような感じ。今回は延吉で最も有名で、特別に肉が大きいと言われる本場・琿春で食べた。そのため、その肉も大きめでびっくり!ビールとの相性が抜群。

カニはタラバガニ。実は、朝鮮とロシアの高品質な海鮮は、延吉を経由して中国各地へ輸送される。朝鮮の海鮮物としては、ワタリガニ、タラ、タチウオ、イカ、ナマコ、サザエなどがあり、東北地方や沿岸市場で人気。また、ロシアの海鮮物としては、タラバガニ、サーモン、ホッキ貝、ウニ、冷凍イカなどがあり、北京や上海などの高級市場へ供給されている。延吉は朝鮮とロシアの海鮮が中国市場に入るための重要な中継拠点となっており、国際的な高品質な海産物と中国市場の需要を結びつけている。
屋台での食べ物のあれこれ
延吉の夜の屋台も楽しい。見たことのない食べ物もあって、どれも興味津々。夜景のきれいな街でもあるので、ぜひ夜の散歩に屋台での食べ歩きも試してほしい。




西市場の魅力
西市場はこのエリアの食文化を知る上で欠かせないスポットである。 市場内では見たもないようなものから、日本と共通するようなものまで、色々な食材が物珍しい。食材だけでなく、衣類や日用品も販売されており、地元の生活が垣間見える。 また、市場周辺には韓国から輸入された商品を扱う専門店もあり、韓国食品や雑貨を手に入れることができる。




まとめ:延吉は朝鮮料理と東北料理の融合グルメ都市である
今回の出張では、 ✅ 冷麺・温麺で朝鮮料理の奥深さを実感 ✅ 火鍋や烤串の新たな魅力を発見 ✅ 海産物の宝庫で新鮮な海産物に大満足✅ 西市場で地元の食文化に触れ、屋台グルメを堪能
延吉は、朝鮮料理と中国東北料理が融合したユニークな食文化を持つ都市であることを改めて実感した。
次に再び訪れる機会を作って、色々な食べ物に挑戦したい。
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