
競技だけではない、中国の「そろばん文化の祭典」

中国・上海で開催された「薪火伝承珠心算文化国際盛典」に参加しました。
今年で17回目を迎えるこの大会は、中国の民間が主催する大規模な珠心算大会です。開催地は毎年変わり、昨年の北京に続き、2026年は上海で開催されました。
今回、中国各地を中心に、アメリカ、マレーシア、シンガポール、ウズベキスタンなどから700名弱の子どもたちが集まり、日頃の練習の成果を競い合いました。
参加した子どもたちの年齢は5歳〜18歳。中には2024年1月5日放送の江蘇衛視『最強大脳』第11シーズンで、辻窪凛音さんと対戦し、引き分けに持ち込んだ張育萌さん(現在12歳)など、中国トップ選手も参加しています。
会場に足を踏み入れて、まず感じたのはその規模の大きさと、一大イベントとして演出された華やかさです。
しかし、数日間大会に関わっていくうちに見えてきたのは、これは単に計算の速さや正確さを競う「そろばん大会」ではない、ということでした。
そろばん文化の継承、子どもたちの教育、国際交流、指導者同士の学び、さらにはAIをはじめとした新しい技術への挑戦までが、一つの大会の中に組み込まれています。
いわば、数日間にわたって繰り広げられる「そろばんを中心とした教育と文化の祭典」なのです。
順位が決まるだけではない5日間の大会

今回の公式プログラムは、7月31日から8月4日までの5日間にわたっています。
7月31日は各代表チームの受付。
8月1日には開幕式が行われ、その後、暗算、そろばん応用、読み上げ暗算、フラッシュ暗算など、さまざまな競技が朝から夕方まで続きます。
さらに「暗算マラソン」「数字の暗記」といった、日本の一般的な珠算大会ではあまり目にすることのない種目や、段位・能力鑑定も行われました。
そして夜には国際交流パーティ。
翌8月2日には代表チームの入場式、そろばんの伝承セレモニーに続き、大規模な表彰式が開催されます。
さらに大会が終わった後にも、先生や珠算関係者を対象としたフォーラムや、子どもたちの学習プログラムなどが用意されています。
つまり、
「大会に出て、順位が決まって、帰る」
だけではありません。
競技、教育、文化、交流、そして新しい技術。
さまざまなものが「そろばん」を中心につながっている大会なのです。
日本とは異なるそろばん大会とは?

今回、実際に参加してみると、日本のそろばん大会とは少し違う、驚くような仕掛けがいくつもありました。
なぜこれほど多くの子どもたちや家族が全国から集まるのでしょうか。
次回からは、私たちが実際に会場で見て驚いたことを、一つずつ紹介していきたいと思います。

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